2023/2/25 第8回
間伐した幹(材)を家具や家屋の恒久材にしておけば大気のCO2量を減らしたままになる。寿命を終えた恒久材は、燃料に、望ましくは、炭粉にしよう。
間伐した幹(材)を燃料にするとCO2を放出するが、カーボンニュートラルであるから、大気のCO2量は変わらない。したがって、温暖化を強めも弱めもしない。燃料にしないで炭の粉―炭粉にすると、大気のCO2量を減らしたままになる。
炭粉は農林地に散布すればよい。炭粉はいつまでも炭粉のままでCO2にならない。また、炭粉は土壌改良剤で、土壌の孔隙性、保水性、緩衝性などを改善し、雨水流出の平準化をつうじて土壌流亡などを抑える。なお、農林地の土壌の炭粉受けいれ容量は無限といってよい。これらの改善・抑えは国土保全のための土木工事を軽減し、同時に石油の消費を減らすなどのプラスの連鎖をつうじて、温暖化のさらなる阻止につながる。
枝葉も大気のCO2を削減して増大したのに、なぜ温暖化を阻止していると評価されないのか。枝葉はやがて落枝落葉となって林床で、微生物分解を経てCO2になり、大気へ戻るからである。なお、この微生物分解はカーボンニュートラルであるから、温暖化を阻止しない。いっぽう、「幹の増大」は立木である限りCO2を幹材として抱えたままであるから温暖化を阻止する。
落枝・落葉を林床に放置すれば微生物が分解しCO2に変えるが、炭粉に変えればCO2にならない。 これは温暖化を確実に阻止する。日本の森林の落枝・落葉(乾量で2億t強、C量で1憶t)の4分の1を回収し,炭焼き過程における損失を半分として,1250万 tの炭粉ができる。これはチェコなどからの排出権購入量(700万t)をはるかに超える。間伐や炭粉への対応を誰がやるのか。農山村に限られるであろう。
そこで、農山村に地球温暖化対策税の公正な補てんが必要なのである。詳細は次回に。
【コラム4.10】
1) エコカー補助は温暖化を阻止しない
乗用車は廃車までに10万㎞を燃費10㎞/ℓで走るとしよう。このとき、10㎥のガソリンを消費する。エコカーは燃費20㎞/ℓで走るなら半分の5㎥のガソリン消費を削減する。この5㎥のガソリンは、比重を0.8, C含量90%とすると、C量で3.6tとなる。エコカーへの1台あたりのたとえば25万円の補助は、C量で1tのCO2排出抑制に約7万円を補助していることになる。しかしながら、CO2排出抑制は温暖化を阻止しない。「エコ」とは無関係なのに「エコ」という言葉遊びに惑わされて誤った判断が動き出してしまったようだ。
2) 新築、反撃
原子炉から放射性物質がダダ漏れのとき、一般には「制御できない」というが、安倍首相は「アンダーコントロール」という。廃炉原発の隣接地に新たに原発をつくることは、常識では「新築」というが、岸田内閣は「建て替え」という。攻められてから、攻め返すことを、フツーは「反撃」というが、岸田内閣は責められる前でも「反撃」という。政策に乏しい首相らがやることは言葉遊びを政策であるかのように装うことなのか。

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